<雲がある所>は,その周りの<雲がない所>と何が違っているのか?
雲は,水/氷粒子が大きく成長している様である。
その成長は,《大きいほど大きさを増す》がダイナミクスになっている。
──大きさと成長速度は,正のフィードバックの関係にあるということ。
「富める者はますます富む」「1位とそれ以外」,というわけである。
大きさの差の最初の発生は,偶然である。
<雲が生じた所>とその周りの<雲が生じなかった所>は,特に違っている点は無い。
<雲が生じた所>になるかならないかは,偶然である。
「大きさと成長速度の正のフィードバック」の数学的表現は:
\[
\frac{ dx }{ dt } = k\ x \quad ( k > 0 )
\]
これを積分すると,指数関数になる。
話は逸れるが,種の個体数増加のダイナミクスも基本的にはこれ。
この度世界人口が80億を突破したが,この増加はつぎのようになっている:
1800年 10億
1900年 16億
1950年 25億
2000年 60億
2022年 80億
この場合 \( k \) が 0.015 くらいに見積もられるので,2035年には100億を突破するという計算になる。
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