Up | 安心主義 | 作成: 2018-07-27 更新: 2018-07-29 |
そして,栄達の成否が「幸・不幸」になる。 こうして,<生きる>は,幸・不幸になる。 <栄達>幻想に生きるとは,<生きる>が<幸・不幸を生きる>になることである。 不幸の放任は,体制を壊す。 そこで政治は,ひとの幸せの実現が務めになる。 商品経済の政治は,自由主義に立つから,多様な個の幸せの共通項として「安心」を立てるにとどめる。 また,「安心」を不幸の寛恕とする。 こうして,「安心」の実現が,政治の務めになる。 「安心」の政治として,物事に細かく合格規準が定められていく。 この結果は,ひとが「安心」を信じようとする者になることである。 天井川の堤防下に居を構えるのは,リスクの高い賭けである。 しかし,ひとは,「堤防」を信じようとする。 山の谷川筋の麓に居を構えるのは,リスクの高い賭けである。 しかし,ひとは,「分譲地」を信じようとする。 商品経済は,商品経済のインフラを構築・整備する。 この結果は,ひとがインフラの「安心」を頼み,<生きる>をインフラ依存にすることである。 「安心」は,幻想に過ぎない。 幻想に過ぎないことを知らしめるのが,災害である。 自然災害で,電気・水道・ガス,物流交通網が停まる。 今日ひとは,電気・水道・ガス,物流交通網が停まると生きられない。 ひとはたちまち難民化する。 自然災害による難民化を,いつの時代にも同じと思ってはならない。 《自然災害→難民化》は,こうなるような生活形態をつくってしまった結果である。 これは,今日的現象である。 |