- 「核相交代」
生活環において,有性生殖に関連して染色体数の単相 (半数性) と複相 (全数性) とが交互に現われる現象
「単相」を「1n」,「複相」を「2n」とそれぞれ表す
- 単相化は減数分裂によって,複相化は接合によって起こる。
よって,結局つぎのようになる:
単相 : 核相交代において,減数分裂の終った時期から受精までの間の半数性の核相
複相 : 核相交代において,受精から減数分裂までの間の全数性の核相
- 比較 :「世代交代」
一つの生物(種)において生殖法を異にした世代が周期的または不規則的に交代すること
- 用例 :
「生物種Aは,単相 (1n) の世代と複相 (2n) の世代が交代する」
- 「倍数性」
つぎの場合において染色体数が倍数的に増減すること:
- 核相交代
- 世代交代
- 近縁の種・品種との染色体数比較
- 「染色体の基本数」
倍数性をなす一連の数系列における最小の半数染色体数
xで示す
- 用例 :
- 「k倍性」
染色体構成がkxであること
一倍性(半数性: monoploidy, haploidy)
二倍性 (diploidy)
三倍性 (triploidy)
‥‥‥
- 用例 :
「ヒトの配偶子細胞は単相(1n) であり,そして1倍性 (1x);
体細胞は複相(2n) であり,そして2倍性 (2x)」
式にすると:
「1n=1x=23,2n=2x=46」
──これが,xとnが混同されるもとになる。
- 「k倍体」
複相 (2n, 全数性) がk倍性 (kx) の生物
- 用例 :
- 「ヒトは2倍体──2n=2x=46」
- 「セイヨウタンポポは3倍体──2n=3x=24」
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