Up | 「少子化」は消費スパイラルへのアンチテーゼ : 要旨 | 作成: 2023-03-19 更新: 2023-03-19 |
商品経済は,消費上昇スパイラル経済である。 企業には,<利益を増やす>の圧力がかかる。 利益を増やす直接の方法は,生産の拡大である。 生産の拡大は,消費の拡大が受け皿になる。 こうして商品経済では,消費の縮小は許されない。 しかし消費上昇スパイラルは,無限上昇ではあり得ない。 自重でいつか倒れることになる。 実際,倒れねばならない。 倒れないことは,倒れたときの災禍が壊滅的なものになるということだからである。 「少子化」は,消費上昇スパイラルに対するアンチテーゼである。 首相は,まっとうなことを言っているのではない。 消費上昇スパイラルの危機を訴えるのは,ひとに消費上昇スパイラルは永遠と思わせることである。 「倒れないことは,倒れたときの災禍が壊滅的なものになる」を見ないように仕向けることである。 目先のしのぎにだけに懸命になることは,目先のしのぎにさえもならない。 目先の事象は,独立した事象ではないからである。 物事は,進化の大きな流れの中にある。 政治を,洗脳するものにしてはならない。 政治に「意識改革」を語らせてはならない。 政治が「意識改革」を語るのは,思い上がり/勘違いである。 |