正負の数は,<正逆2方向の向きをもつ量>の比を表すものとして,つぎの2つのパートで構成されていました:
	
	- 符号 (向きの変換に関する情報): 同方向なら +,逆方向なら ー。
	
 - 絶対値 (大きさの変換に関する情報): 大きさの比を既知の数で表す。
	
  
 
	 
	 
いま正負の数の積を,つぎの場合で考えてみましょう:
 
	 
向きの変換に関しては,最初は反転 (−) でつぎは同方向 (+) ですから,あわせて反転 (−) になっています。
 大きさの変換に関しては,最初は 3/2 倍でつぎは 4/5 倍ですから,あわせて 3/2 × 4/5 倍になっています。
 よって:
 
	 
	 
これから類推して,求積の公式がつぎのようになることがわかります:
 
	
	正負の数 m, nに対し,
	  1. m ×nの符号は,
	   ・mとnが同符号であるとき +
	   ・mとnが異符号であるとき −
	  2. |m ×n| = |n| × |m|
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| 注意 : | 
式 |m ×n| = |n| × |m| の左辺の「×」は正負の数の「×」,そして右辺の「×」は正負の数の絶対値の表現に使われている数の「×」です。(両者は別物です!)
──改めて,正負の数の定義を参照してください (  比の表現 (数表記のきまり):正負の数の場合)。
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