Up | 「風邪をひく」とは,どういう出来事か? | 作成: 2022-05-18 更新: 2022-05-18 |
一事が万事。 今日ひとは,身近に棲む生き物にはヘイトと駆除を構えとする者になっている。 ヘイトする者は,ヘイトの対象が自分の方に寄って来ると,パニックになる。 パニックになるのは,対象の実際を知らないからである。 対象の実際を知らないのは,これがヘイトというものだからである。 「シミ」の例に見るように,ヘイト&パニックの背後には,これを煽ることで利益を得る商いが存在している。 薬事・医療産業である。 現代人は,薬事・医療産業にすっかり洗脳されてしまった。 「新型コロナ」でのひとのあの大騒ぎ──緊急事態だ,感染対策だ,薬だ,ワクチンだ,の大騒ぎ──も,これで合点がいくというものである。 風邪ウイルスをヘイトするよう洗脳された現代人は,風邪の実際を考えることができない。 パニックになって,インチキ商売のカモにされるばかり。 というわけで,「風邪をひく」とはどういう出来事なのかを,ここで改めて押さえておくことにする。 風邪とは,鼻・喉の上皮細胞に侵入しようとする風邪ウィルスに対する体の反応の始終である。 ここで「鼻・喉」は,つぎの図の鼻腔・咽頭・喉頭を謂う: ウィルスの侵入に対し,体はウイルス撃退システムで応ずる。 ウイルスを攻撃するのは,白血球と総称される各種免疫細胞である。 体は,このシステムがしっかり働ける環境を,先ず実現しようとする。 その環境は,体の安静と高熱である。 体の安静は,脳がこれを指令する。 その方法は,体を動かすことに苦痛を与えるというものである。 倦怠感やふしぶしの痛みは,これである。 これによって「安静にしたい」と思わせる。 熱が上がるときは,悪寒がする。 感覚は適応行動をとらせるためのものであるが,悪寒は体を温かくする行動をとらせる感覚である。 「安静にしたい」「寒い」の感覚に,慎ましく従うべし。 即ち,布団にくるまって寝るべし。 鼻・喉の上皮細胞でウイルスに侵入され繁殖に利用さたものは,損壊する。 またそのような細胞は,免疫細胞によっても破壊される。 戦場になっている上皮組織は,戦いが激しいときは,さながらやけどのようになる。 そしてそのときは,激しい痛みが感覚される。 免疫細胞は,使い捨てである。 戦場は,壊れた上皮細胞と役を終えた免疫細胞が,ドロドロの液となって溜まる。 鼻の場合は,<洟>として,この液を排出する。 くしゃみは,この排出を促す体の自律反応である。 喉の場合は,<痰>として,この液を排出する。 咳は,この排出を促す体の自律反応である。 しかしひとは,倦怠感・ふしぶしの痛み,高熱,咳が,病気だと思っている。 これらが無くなることが,病気から治ることだと思っている。 こうして,薬を求めるとか,病院に行くとかに,なるわけである。 ──薬事・医療産業は,ひとがこのように行動するよう洗脳した! 倦怠感,ふしぶしの痛み,高熱,咳は,体がそれぞれ特定の化学物質を産生することによって発現する。 そこで,この化学物質の産生を阻害すれば,倦怠感,体のふしぶしの痛み,高熱,咳は無くなることになる。 薬は,これをやっているわけである。 倦怠感は,覚醒剤で無くせる。 痛みは,鎮痛剤で無くせる。 高熱は,解熱剤で無くせる。 咳は,鎮咳剤で無くせる。 で,病気が治った? 困ったことに,現代人は「治った」と思うのである。 体が必要あって発現させているものを,現代人は薬で壊す。 こんなことをしたらどうなるか? <こじれる>になる。 ウイルス撃退の薬・医療法など無い。 風邪を引いたときは,ウイルス撃退を行動する体のじゃまをしないよう,安静に努めること。 そして体力を落とさないよう,滋養をしっかりとること。 これ以上は無い。 回復を焦ってはならない。 一週間や十日くらいで回復すると思ってはならない。 微熱と痰が1か月続いても,そんなもんだと思うべし。 「後遺症」だとして「倦怠感が続く」と訴える者がいる。 その者は,倦怠感は風邪にかかる前もそうであったということを,忘れているのである。 忙しくてストレスを多く抱えている現代人は,倦怠感が体の常態である。 実際「後遺症」を問うべきは,無用な薬を服用したことよる後遺症,無用な医療を受けたことによる後遺症である。 |