本論考は,つぎの二重の意味で,「モンスター教育」を主題化する:
「モンスター学生を相手にする教育」
「モンスターをそのままにする/つくってしまう教育」
註 : |
常識・社会通念が通用しない人間を指すことばに,これまで「新人類」とか「バカ○○」があった。
ここでは,「モンスター」を用いることにする。
理由は:
- 「新人類」には,「これからはこうなる──認めよう」のトーンが感じられてしまう。
- 「バカ○○」は表現としていささかきつい (実際,マスコミは「理不尽な○○」を使うようになっている) し,ものごとを相対的に観る視点を失している。
- 「理不尽な親」は英語では「モンスター・ペアレント」となるが,「モンスター」なら相対性の視点を失っする感じがしない。
|
モンスターの社会現象化は,「教育がモンスターの大発生を許した」という問題になり,またこの意味で「教育がモンスターをつくった」という問題になる。
|