現代人の料理は,色々な食材を使う料理である。
色々な食材は,色々な生産者から届いた食材である。
色々な食材を使う料理は,交通インフラ・運輸技術の進歩の賜である。
アイヌは,基本的に自給自足生活者である。
食材は,自分・家族・コタン員がとってきたものである。
アイヌ料理は,今日「アイヌ料理」と宣伝されているような<色々な食材>が並ぶ料理にはならない。
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最上徳内 (1791), p.31
蝦夷土人惣て、食する盤を用いず只椀一つを用い、汁菜をも食せず。
味噌、塩も無ければ、魚肉獣肉に或は草根などを糝し、水煮にして食す。
稀に潮水を以て塩梅するもあり。
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村上島之允 (1809),「二 (耕作の部)」
アマゝシュケ (「穀食を烹る」)
アマゝイベ (「穀食を喰う」)
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- 引用文献
- 最上徳内 (1791) :『蝦夷風俗人情之沙汰』(『蝦夷草紙』)
- 須藤十郎編『蝦夷草紙』, MBC21/東京経済, 1994, pp.19-115.
- 村上島之允 (1809) :『蝦夷生計図説』
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